歯科先進国であるフィンランドでは、歯医者は「治療のために行くところ」ではなく、「予防のために行くところ」という予防歯科の考えが浸透しています。一方、日本ではまだまだ予防歯科に対する意識が低いのが現状。そのため、日本人の虫歯保有数は、フィンランドの人々の4倍にも上るといわれています。
虫歯はメインテナンス次第で防げる病気。歯の病気になる前に、予防歯科の受診をおすすめします。
予防歯科で虫歯を回避しよう
当院の予防歯科メニューの基本「フッ素塗布」「PMTC」についてご紹介します。
PMTC
PMTCとは、歯科医師や歯科衛生士が専門器具を駆使して行う歯の徹底的なクリーニングのこと。歯の表面を覆う細菌の塊「バイオフィルム」を破壊し、歯と歯の間や歯と歯ぐきの間など、普段、磨き残しの多い場所のプラークや歯石をすべて取り除き、虫歯を予防します。
歯のクリーニング
歯ぐきに薬剤塗布
研磨ペースト
バイオフィルムは3~4ヶ月の周期で再び形成をはじめます。効率よく予防効果を得るために、当院ではその周期に合わせた3~4ヶ月に一度のPMTCを推奨。次回おすすめの施術日をはがきでお知らせしています。
フッ素塗布
フッ素は、自然界に存在する人体に安全な成分で、虫歯菌の繁殖を抑制する効果や、歯の再石灰化を促す効果があります。
再石灰化とは?
歯の表面に酸が付着すると、カルシウムやミネラルなどが流れ出し歯が溶けます。この唾液中に溶け出たカルシウムやミネラルなどが再び歯の表面に戻り、溶けた歯の表面を修復する作用のことを「再石灰化」といいます。
フッ素を歯に直接塗布することで歯質を強化し、虫歯を予防します。フッ素塗布は特に成長期のお子様の虫歯予防に有効です。ただし、効果は永久ではないため、定期的な施術をおすすめしています。
歯は加齢や遺伝、色の濃い飲食物などにより、黄ばんできます。そんな気になる歯の変色・着色を改善するのが、今注目されている「ホワイトニング」です。
ホワイトニングとは?
ホワイトニングとは、特殊な薬剤を使って歯の色素を分解させる方法。従来は白いプラスチックやセラミックを使って歯の変色・着色を改善していましたが、この場合は歯を削らなければなりませんでした。ホワイトニングであれば歯を削らず、安全な薬剤を使用し漂白することで本来の“自然な白さ”を得ることができます。
歯が変色・着色するおもな原因
- 日常的にコーヒーや赤ワインなどを摂取したり、喫煙したりすると、歯の表面に色素やヤニが沈着します。
- 虫歯で神経を失った歯や、銀の詰めものを詰めた歯は、黒ずみやすい傾向にあります。
- ブラッシングする力が強い方や歯ぎしりの癖がある方、咬合圧が大きく歯の摩耗がある方などは、エナメル質が薄くなってしまうため、エナメル質の内側の黄色い象牙質の色が透けて見えます。
- 幼児期にテトラサイクリン系の抗生物質を摂取したことのある方は、歯に薄い縞模様があらわれることがあります。
ホワイトニングの種類
ホワイトニングには、歯医者で行う「オフィスホワイトニング」と、ご自宅で行う「ホームホワイトニング」があります。さらに2種類を併用する「デュアルホワイトニング」という方法もあります。どの方法を選択した場合でも、虫歯や歯周病などがある場合は優先してきちんと治療することが前提です。
オフィスホワイトニング
歯の表面に薬剤を塗布し、特殊な光を照射して薬剤を活性化させ歯を白くします。速効性があるので、結婚式や面接など、大切なイベントを間近に控えている方におすすめです。
薬剤塗布
光照射をすることで活性化
メリット | デメリット |
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ホームホワイトニング
患者様専用のマウストレーを作製し、ご自宅で薬剤を注入して装着することで歯を白くします。好きな時間、好きな場所で自由に施術できることで人気のある方法です。通院する時間のない方におすすめです。
トレー作成、薬剤注入
トレー装着
メリット | デメリット |
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デュアルホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する方法で、それぞれのメリットを最大限に引き出せます。数回のオフィスホワイトニングで手に入れた理想の白い歯を、ホームホワイトニングによって長持ちさせます。